鏡はゆらりと揺れ、低く澄んだ声で答えた。
「それは――Aさんだよ」
女子は思わず眉をひそめた。「え?私じゃないの?」と拍子抜けしたように言う。さっきまでの覚悟が少しだけ宙に浮いた気がした。
「どうしてAさんなの?」と問い返すと、鏡は少し間を置いてから答える。
「Aさんは、自分の中にある欲望や好奇心をずっと隠している。でも本当は、それを強く求めている。外に出さない分、内側で膨らみ続けているのさ」
女子はその言葉を聞きながら、頭の中でAさんの姿を思い浮かべた。普段はおとなしくて、少し控えめで、どこにでもいそうな人。でも、ふとした瞬間に見せる表情や仕草に、言葉にしきれないエロい何かがあるような気もしていた。
「じゃあ、私は?」と女子は静かに尋ねる。
鏡は穏やかに答える。「お前は、自分のことをちゃんと見ている。感じることも、考えることも、否定せずに受け止めている。だから“変態”ではなく、“正直な人”だ」
その言葉に、女子は少しだけ驚いた顔をしたあと、ふっと力を抜いた。「そっか……私、ただ自分に素直なだけなんだ」
鏡の中の自分が、どこか柔らかく見えた。これまで「自分が一番エロい」と思っていた自信が、少し揺らぎ始める。
しかし、その自信を取り戻すために全裸で激しく指マンでオナニーをして鏡に変態な姿を見せつける。鏡はもう何も語らなかった。ただ静かに、彼女の姿を映し続けていた。そこに映る彼女は、可愛いアヘ声と可愛いアヘ顔でありながら激しい指マンは、ほんの少しだけ大人びて見えた。

